PCITについて
PCIT(Parent Child Interaction Therapy)とは、お子さんのこころや行動の問題に悩む保護者に対して、親子間の相互交流を質の良い、温かな関係性を築くためのスキルを学んでもらうための行動科学に基づいた心理療法です。
通常のPCITでは、2歳6カ月以上の発達水準にあるお子さんに対して行われ、週に1回概ね60分~90分ほどのセッションを継続して行っていきます。保護者と対象となるお子さんに来てもらい、お部屋の中で親子で遊んでもらいながら、それを別室から観察し、保護者に対してコーチングを行っていくというライブコーチング形式でのセッションとなります。治療開始初期は、お子さんの遊びについていくためのスキルを体験的に学び、後半では前半で確立された信頼関係をもとに、保護者の言うことを聞くためのスキルを学んでいきます。
PCITは日本、そして海外において多くのランダム化比較試験が実施されており、アメリカ心理学会が提示しているエビデンスに基づく治療ガイドラインの中では、「よく確立された(well-established)」治療に位置づけられています。
PCITの概要
対象 | 通常のPCITは2歳6カ月~7歳までのお子さんとその保護者 |
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目的 | 親子間の相互交流を質の良いものにし、お子さんの行動の問題に対処することができるようになる |
特徴・留意点 | ライブコーチングを通して、治療前半は子どもとの質の良い関係性を築くスキルを学び、後半では子どもに言うことを聞いてもらうためのスキルを学んでいきます。セッション継続期間には、家庭での宿題も実施していきます。 |